“前衛”の“朱”と・・・京都市美術館
“京都”三日目・・・仕事を終えて帰路へと向う夕方までの2時間余りを・・・オヤジは、お土産を物色するわけでもなく・・・そう、この機会に“現物”を見たかった工芸作品鑑賞のためだけに・・・京都市営地下鉄東西線で“東山”へ向いました・・・。

“前衛”の“朱”と・・・京都市美術館_c0001578_5423717.jpg場所は・・・謂わずと知れた“平安神宮”にほど近い・・・“岡崎公園”内の“京都市美術館”・・・その企画展「うつわ考(第1期)」・・・。

収蔵品の中から・・・“うつわ(器)とは何か?”という視点で、“変容”し続けてきた工芸作家たちの“うつわ”の造形を魅せる展覧会・・・。

観たかったのは・・・“鈴木治”と“八木一夫”・・・当時“前衛”陶芸と呼ばれた集団“走泥社”の二人の作品・・・20年以上前に観たきりになっていた“オブジェ”を・・・(私も)オヤジになった今、もう一度観てみたかったのです・・・。

で、その“うつわ”の“前衛”は・・・あの頃感じた“威光”とは異なる“遺功”の存在感を放っているように想えたのでした・・・。実は、それは・・・私自身が齢をとったことで“移行”しているのでは?と・・・観る側の“変容”だと悟った次第であります・・・。

それよりも“変容”したオヤジに印象深かったのは・・・平安神宮の門前である岡崎公園の“大鳥居”・・・風景の中で当り前に思えていたこの“ランドマーク・モニュメント”が・・・京都の“凱旋門”であり・・・“前衛”の“朱”に思えたのでありました・・・。

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“前衛”の“朱”と・・・京都市美術館_c0001578_655676.jpg地下鉄“東山”駅から歩いて“平安神宮”をめざすと・・・この巨大な“大鳥居”・・・中国的な“紅”ではなく、日本的な“朱”・・・。

宗教的よりも文化的な象徴として“インパクト”があります・・・。

“前衛”の“朱”と・・・京都市美術館_c0001578_661089.jpg“黒松”に“朱”の取り合わせ・・・(ホンモノの“凱旋門”は見たことありませんが・・・)京都の“凱旋門”のような“威光”が・・・何故か新鮮に印象深かったのであります・・・。

“前衛”の“朱”と・・・京都市美術館_c0001578_662689.jpgこの“大鳥居”の東側が“京都市美術館”・・・「日本趣味を基調とすること」の設計条件で・・・昭和8年(1933)に開館し、煉瓦積み外壁に瓦葺き屋根という“和洋折衷”の名建築です・・・。

その正面右手脇・・・植込みの前に“朱”の“モニュメント”・・・。

“前衛”の“朱”と・・・京都市美術館_c0001578_664239.jpgこの“朱”の彫刻こそ・・・京都の誇る“清水九兵衛”作品「朱態」・・・空間と“親和”する抽象彫刻を追求したその容と色・・・彼の追憶の中にあったのもやはり“鳥居の朱”だったと・・・。


“前衛”の“朱”と・・・京都市美術館_c0001578_67615.jpg“変容”しながら“普遍”を生み出すことを知り得ているからこそ・・・その中に“前衛”という概念さえ“包括”することができる“文化的許容空間”が・・・この京都の“地霊”に宿っているような気がします・・・。

この「朱態」も・・・周りが“大鳥居”、“黒松”、“煉瓦積外壁”、“瓦葺き屋根”という“空間”に在って・・・一瞬、断片的に現れたその空間の“結界の容”に想える・・・というのが、この彫刻を観たオヤジの感想であります・・・。

“前衛”の“朱”と・・・京都市美術館_c0001578_695153.jpgで・・・美術館を出て見上げる“大鳥居”・・・。

“前衛”の“朱”と・・・京都市美術館_c0001578_610626.jpg“岡崎公園”前を流れる“琵琶湖疏水”から分かれた“白川”に沿って、小路を通って戻ります・・・。

振り返れば・・・“京都国立近代美術館”と“大鳥居”の風景・・・“京都”です・・・。
by project-beppin | 2008-06-26 08:11 | 旅先の風土・行楽
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