「166ページじゃな。」に酔う・・・長木酒店と『立ち呑みの流儀』
「雨月の会」も夜宴へと向う18時過ぎ・・・HAKUDOU師匠から“夜街活動”へ導かれ・・・“歴史と文学の道”を抜け・・・“長木(ちょうき)酒店”へ・・・。

c0001578_0132319.jpg市街地をR217号線沿いに“中江川”へ向って歩き・・・西谷町の交差点から旧道を少し入ると・・・その通りに面して店灯りが路上に漏れる“生粋”の“街の酒屋”の佇まい・・・。

師匠が佐伯に帰省した折は・・・ほとんど毎日のように“日参”するという・・・郷里の“角打ち”処です・・・。

通い慣れた師匠の背中を追うように・・・サッシ戸の入口を開けて店内へと進むと・・・まるでこの“刻”を待っていたかのような店主の親仁さんの出迎え・・・。

師匠が「こんばんわ」と挨拶をかわして冷蔵ケースと陳列棚から取り出した・・・“ホッピー”とワンカップ「豊後の里」・・・コップに注いで“酎ッピー”(笑)・・・アテは、チーズと魚肉ソーセージ・・・。

こんオヤジ(私)も・・・この“酎ッピー”をご相伴に与りながら・・・此処で買うことを決めていた『立ち呑みの流儀』を親仁さんに所望したのであります・・・。
手元に本を取り出す親仁さん・・・4-5冊の在庫分は、律儀に(汚さないように)ビニール袋に包まれていて・・・その中から、丁寧に1冊を抜いて渡してくれました・・・。

親仁さんと師匠がしばし“店頭談義”を重ねる合間に・・・パラパラとめくって読もうとしていたオヤジ・・・。
その様子を察した親仁さんから一言・・・「ウチも(この本に)載っちょるからなぁ・・・166ページじゃな。」と・・・。
そのページを探し開くと・・・どんぴしゃり・・・“ビール逆さ置き 立ち呑み”との見出しに・・・確かにこの店とこの親仁さんへの“礼讃”随想・・・。

預かった本であっても・・・(人様に)売る以上はちゃんと“商品”として扱い・・・“自負”できる“商品情報”を伝えるという無意識の“接客本能”とでもいうべき親仁さんのこの一言に・・・“心酔”してしまいました・・・。





c0001578_22727.jpgこれが師匠のこの日の“角打ち”・・・九州でもよく見かけるようになった“ホッピー”と臼杵市野津町の藤居酒造のワンカップ「豊後の里」・・・この琥珀色の“酎ッピー”も・・・夏に向けて一興・・・。

口あたりは・・・清々しく、尚、甘みを含んだドライ淡麗の麦焼酎の味わいも含む味わいや・・・好し・・・。


c0001578_2273152.jpg師匠が長年にわたって綴ってきた“酒徒”と“酒屋”に捧げる“随筆集”『立ち呑みの流儀』の“166ページ”・・・。

“ビール逆さ置き 立ち呑み”の見出しで掲載された随筆・・・ここ「長木酒店」への“礼讃”・・・。

c0001578_2283452.jpg随筆の見出しとなった冷蔵ケース内の様子・・・缶ビールの“逆さ置き”・・・。

店主たる親仁さんが店頭で買って飲む“酒徒”との“接客”の中で会得し・・・冷蔵ケース内の補充管理を自ら行っているからこそ成せる“心配り”であり、“購入者=酒徒”に対する販売現場の“改善”でもあるこの置き方・・・“されどビール一缶”に宿る“接客本能”が具現化した正に“酒屋の流儀”・・・。

そして・・・この“酒屋の流儀”を見事に好奇心と洞察力で見抜く師匠も・・・流石・・・。

c0001578_2245136.jpgその後は、親仁さんと師匠が語る佐伯“地酒談義”・・・親仁さんおススメの清酒はこの「佐伯桜」・・・金地シール“大分県南部 地酒 ふるさとの酒”に地元酒販店の“愛情”を感じます・・・。

c0001578_22445288.jpg佐伯の“芋”焼酎は・・・いち早く日豊線を北上してきた「霧島」・・・。

師匠のお気に入りは「赤霧島」・・・。

最近は銘柄が増えてるようで・・・親仁さんが珍しそうに勧める“冬虫夏草”の黒霧漬けリキュール「金霧島」・・・。

c0001578_22442763.jpgこんオヤジ(私)は・・・やっぱ「西の星」なんです・・・(笑)。

で、その右にある見慣れない黒瓶の銘柄・・・「西の風」・・・なんと佐伯市直川の“ぶんご銘醸”の麦焼酎とのこと・・・思わず買っちゃいました・・・。

c0001578_2246538.jpg親仁さんは・・・佐伯の酒販協同組合が苦心の末、皆で販売しているこの銘柄がイチオシ・・・麦焼酎「さいき小町」・・・減圧の“桜”色ラベルと・・・常圧の“藤”色ラベル・・・“地産地消”の推奨銘柄・・・。


c0001578_22462873.jpg『立ち呑みの流儀』発売中のポスターも・・・わざわざ来客が必ず手を触れるサッシ戸口に貼ってあるという“酒賓優遇”も・・・「長木酒店」の親仁さんの“仁義”なんでしょう・・・。


c0001578_914326.jpg“読んで酔う本”・・・“酒屋”と“酒徒”が織り成す“人情”が・・・まるで“コップ”に注がれた“酒”の如く盛り上がり・・・この随筆集の“行間”から零れます・・・。

それを少しずつ啜るように読み耽ると・・・もっと沁み入る“人情の機微”に“心酔”するんでしょうなぁ・・・。
by project-beppin | 2010-05-07 00:57 | 焼酎文化考
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