“酒蔵への初詣”・・・元旦の丸尾本店
“お屠蘇”、“御節”、“雑煮”をいただいて・・・酒の話になりました・・・。
琴平には・・・「金陵」ともうひとつ・・・古くは“榎井村”であったという地区にあの清酒「悦 凱陣(よろこび がいじん)」を醸す丸尾本店があります・・・。

c0001578_2139397.jpg親戚が言うには・・・
 「今はのぉ~、がいん売れよるげなこと言よったでぇ~」
 (今は、たくさん売れているようなこと言っていた・・・の意)
 「酒屋に頼んでもなぁ、“手に入らん”言われるんでぇ~」

その親戚が氏子である神社の近くに・・・その蔵があるというので・・・親族や子供たちを伴って、皆でその神社に初詣りして・・・その後、蔵元の前を通ってみると・・・元旦だというのに蔵が開いているではありませんか・・・。

ならば・・・一本いただきましょうかと・・・土間口をくぐって入ってみました。




c0001578_21392031.jpg土間口を中に入れば・・・右側に事務所・・・左側に大きな冷蔵ケース・・・というシンプルな店構え・・・。

冷蔵ケースには・・・一升瓶と四合瓶が数本ずつ入っていました・・・「悦凱陣 純米大吟醸 燕石」と「悦凱陣 大吟醸」。どちらも一升瓶が“諭吉”級、四合瓶で“一葉”級・・・ぐぇっ!買えん・・・。

私の清酒に対する“味蕾”では・・・理解できない味わいであることだけは・・・わかりました・・・(笑)。


c0001578_21393118.jpg事務所の中には・・・おばあちゃんと奥さんらしき方がいらっしゃいましたので・・・
「“悦凱陣 純米”はありませんかねぇ・・・」と尋ねてみたんですが・・・
奥さん・・・「品切れなんですよ・・・すいません」というお答え・・・。

事務所横に飾られた商品見本の瓶の首に・・・“品切れ”の札が下がっていましたから、分ってはいたんですが・・・やっぱりねぇ・・・。

ならば・・・「じゃぁ、この“上撰”を一本ください」
 「はい、ちょっと待ってくださいねぇ・・・」と・・・奥さん・・・

c0001578_2140125.jpg奥さんに・・・蔵の奥から一本出してもらっている間・・・私の前には・・・地元の酒屋さんらしい方が伝票手続きをしていました・・・。その酒屋さんと事務所の中のおばあちゃんの会話が聞こえてきて・・・

おばあちゃん・・・「この辺の人でも、あんまり知らんけどなぁ、うちも、今年で120年になるんですわぁ・・・。」
酒屋さん・・・「そうなぁ~、よう続いてますねぇ~。」
おばあちゃん・・・「うちは造り酒屋やけんなぁ~、今日(元旦)も、朝の五時から若いもんが仕事しよるんで、こうやって、家族だけで造っりょん。ありがたいことでなぁ・・・若いもんがなぁ、ええお酒を造ってくれるけんなぁ、なんとかやってけよんです・・・。」と・・・

その間にも・・・タクシーで乗り付ける若者が二人・・・。

c0001578_2141317.jpgそんな光景を見ながら・・・袋に入れてもらった「凱陣 上撰」を奥さんから笑顔で手渡されて・・・。

私も・・・「ありがとう、飲ませていただきます・・・」と言って・・・蔵を出ます・・・。


c0001578_21414597.jpg蔵を出たあと・・・蔵の壁を見ると・・・“史跡 長谷川佐太郎 旧家”と・・・勤王家“日柳燕石”を擁護し、農民救済にも私財を投じるという名士から受け継がれたという歴史があることを・・・この後に知ることができました・・・。

思いがけず“酒蔵への初詣”・・・“小さな清酒蔵の元旦の光景”を・・・垣間見ることができました・・・。
by project-beppin | 2006-01-01 13:00 | 旅先の風土・行楽
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