大岩壁の根本尊“如来”と化身“明王”・・・「熊野磨崖仏」
拝観料金所前の駐車場から「胎蔵寺」に参拝して・・・若かりし頃の健脚で一気に上った憶えのある山道を・・・今回は、杖を持ってゆっくりと「熊野磨崖仏」へ向います・・・(笑)。
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c0001578_8294040.jpg谷川に沿って整備された参拝山道を行くと・・・“三社大権現”と刻まれた石の鳥居があって、そこからが境内・・・。

“鬼の築いた石段”という逸話の残る急勾配の自然石積み階段を上ってゆくと・・・突然、杉林の樹間が途切れて視界が開ける一角があり・・・その眼前に聳える大岩壁に刻まれた巨大な二仏・・・。

密教の根本尊である“大日如来”(右)とその化身たる“不動明王”(左)・・・。

これが“六郷満山”文化の中で最も有名な“磨崖仏”・・・もちろん国の重要文化財・・・。

この磨崖仏を見上げるように各々の正面に立つと・・・単に“仏教美術”としての石仏観賞というよりも・・・千年近い時を経た今も尚、この磨崖仏が放つ“慈悲”の威徳にふれるようで・・・“峰入り”する苦行修験者ではないこの“鈍らオヤジ”でさえ・・・心の片隅にある普遍的な“信仰心”が目覚めるのであります・・・(合掌)・・・。

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c0001578_835482.jpg拝観料金所前に備え付けられた“竹杖”・・・柄部に貼られたシールには“大分県竹産業連合会”とあって・・・地域の竹産業団体からの寄贈でしょうか?・・・こういう配慮も“地域の風土”でしょうね・・・。

c0001578_8355991.jpg“胎蔵寺”前の参拝山道入口・・・この新緑の樹間を上ってゆきます・・・。

c0001578_8361137.jpg参拝道の中間点辺りにこの石鳥居・・・奥に続く自然石の石積みが“鬼が築いた石段”・・・。

c0001578_8362321.jpg鳥居には“三社大権現”と・・・。

c0001578_8364029.jpgまるで・・・“須弥山”へと登るとような直線の石段・・・この急勾配の石段を上りながら思うこと・・・石積みをした献身的な“鬼”に感謝します・・・(笑)。

c0001578_8365545.jpg石積みの段差がマチマチな石段を上り続けて・・・“疲れたぁ~”と思う頃に・・・木漏れ陽射す平坦な光の広がりとその奥の岩壁に白く浮かび上がる“大日如来”・・・“仏に救われる”という思いとはこのこと・・・。

c0001578_837717.jpgその広場へと上がりかけると・・・樹間の影から現れる絶壁・・・そこに刻まれた堂々とした“不動明王”・・・。

c0001578_8371976.jpgその見下す眼差しには・・・怒りの表情というよりも・・・

c0001578_8373636.jpg見上げる参拝者に対して“自戒”を促す表情・・・正に“救済の慈悲”に満ちた不動さま・・・。

c0001578_8374961.jpg真下に近づけば・・・断崖に刻まれた不動像の高さと大きさに見惚れます・・・。

c0001578_838373.jpg不動石仏前の広場から・・・傾斜地を上ると“大日如来”・・・。“臼杵石仏”が“磨崖の群像”だとすると・・・こちらは“孤高な豊後大佛”という印象です・・・。

c0001578_8381846.jpg平安後期(藤原時代)の作とされ、豊後で最も古い“磨崖仏”でありながら・・・その威風堂々とした厳格で理知的な表情は、未だに崇高な“存在感”です・・・。

c0001578_8383216.jpgこの如来像の光背の上部には三面の“種子曼荼羅(しゅじまんだら)”・・・中央に“理趣経”、右に“胎蔵界”、左に“金剛界”・・・山岳修験道霊場の密教的思想を今に伝えています・・・。

千年近い時空を遡りながら想いをめぐらせると・・・この岩肌に“鑿”をたて、魂を刻む“槌音”を響かせた仏師達の“献身”と“真摯”な姿が浮かび・・・深く引き寄せられます・・・。
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↑ 120°のパノラマ・モンタージュ全景・・・(画像をクリックすると大きく別表示します。)

c0001578_10414948.jpg仏の里に春を告げる象徴的な“密花”・・・アヤメ科の日本固有種“著莪(シャガ)”が咲いていました・・・。
by project-beppin | 2007-05-02 08:31 | 大分の風土・行楽
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