“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋
「くえ、くえ=クエ、喰え」なんていうオヤジギャグが飛び出したりはしませんでしたが(笑)・・・心地よく焼酎や燗酒、ビールなど各々が杯を重ねるうちに・・・今年を思い出すような笑い話と戯言、薀蓄などなど宴席の話が盛り上がって・・・さあ、“アラ鍋”へ突入と相成りました・・・。

“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋_c0001578_9464653.jpg“クエ”という魚名は・・・その魚鱗体表ある九つの絵模様が由縁で“九絵”だとか・・・もしくはその模様が垢じみていることから“垢穢”と書くらしく・・・何しろ、この硬い体表鱗部を削ぎ落とした“下皮”の部分と、目や口周りの“あら部”の“ゼラチン質”が“トロ、プリ”の醍醐味だとか・・・。

ガスコンロ上に置かれた鍋をセットしながら・・・この“醍醐味”薀蓄をこれだけ並べられれば・・・誰もが、感心をその“下皮”や“あら部”の切り身に集中させています・・・(笑)。

そして・・・自らかって出た“鍋奉行”・・・鍋の出汁が沸く寸前に、先ずはこの“下皮”や“あら部”の“アラ身”だけを投入し・・・再び沸きあがるのを待って次に野菜や豆腐を入れ・・・しんなりするまで火を通せば出来上がり・・・。

土鍋の蓋を置いて「さあ、どうぞ・・・」というと・・・皆それぞれ狙っていた“一身”があるらしく・・・お玉や箸で鍋から取り出していますので・・・オヤジも表層の野菜をかき分け、沈む“アラ身”を探ります・・・。

♪ ここらで忘れた あの一身ぃ~ぃぃぃ~  箸が重さを 覚えてるぅ~ぅぅぅ~ ♪
             (八代亜紀:雨の慕情・・・の替え歌)

目の周りの“あら部”は、女性陣に提供することとして・・・オヤジは口周りの“あら部”をと狙っていたんですが・・・すでに、他の方の取り皿上に・・・(哀)。

♪ 長ぁい続きの 先、まっくらぁ~ぁぁぁ~  煙草プカリと ふかしてたぁ~ ♪

結局、エラ周りの“あら部”と“下皮”付きのアラ身をとって・・・口中で骨周りの身を解すつもりで食べたんですが・・・この部分でさえ“ゼラチン質”の“トロ、プリ”があって・・・なんとも旨い・・・。柔らかくプルンと震えながら旨みを広げる食感を味わってしまうと・・・この高級魚の目の周りや口周りも食べてみたかったです・・・。

♪ 憎い 恋しいぃ 憎い 恋しいぃ  めぐりぃ~めぐぅってぇ~ 今は恋しいぃ~ ♪

そうして・・・沈黙のうちに繰り広げられた(笑)“ゼラチン質”の心理的争奪戦を終えて・・・女性陣がよそってくれる次なる“アラ身”のホロっと毀れる肉質感を柚子こしょうで味わうと・・・これまた、空前絶後の旨さ・・・“意地汚く”思われるくらい“食い気”に走るオヤジであります・・・。

♪ 鍋々クエ喰え もっとクエェ~ 私のぉ食い気にぃ ついて来いぃ~ ♪

ここでも若い者に“鍋の奥儀”を伝授しました・・・(爆)。

♪ 鍋々クエ喰え もっと喰えぇ~ 私のぉ食い気にぃ ついて来いぃ~ ♪

(このコンテンツは、一部フィクションであり、登場する人物などは架空の者で、実在する者とは一切関係ありません。・・・ということで・・・)

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“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋_c0001578_9534895.jpgこれが“アラ”の“あら部”・・・“鱗”を取った白い“下皮”と身の間にプリッとした層があって・・・身より珍重されると聞いて・・・心理的争奪戦を意識したオヤジであります・・・。肝は、プクっとした鮟鱇(アンコウ)のようです・・・。

“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋_c0001578_954363.jpg鍋の出汁が沸いたところで“アラ”の“あら部”を投入・・・昆布だしの効いた醤油風味の出汁に・・・脂が浮かび始めました・・・うひょぉ~っ!・・・。

“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋_c0001578_9542311.jpg初回の取り皿掬いを終えようとしている鍋風景・・・手前にある黒いアラ皮が浮かびかけていて・・・これが“遠慮の塊”・・・(笑)。

“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋_c0001578_9543764.jpgエラ周りの“あら部”にも肉質感とプリンとした旨さが肉厚についていました・・・。柔らかいその身の食感は・・・ちょっとした“若鶏ささみ”が木目細かい感じとでもいえばいいでしょうか・・・空前絶後!もとい“喰う”前“舌”後・・・味覚の天空へと昇華してゆきます・・・。


“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋_c0001578_9545263.jpgこれが出汁に浮かぶ脂旨味の光沢・・・肝には“柚子こしょう”をつけて・・・ピピッと決まる旨さ・・・。
豆腐と肝とアラ身・・・この微妙な食感と食材の旨さの違い・・・やっぱ、鍋も醍醐味があって好いですね・・・。

“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋_c0001578_955109.jpgその後・・・隣の“水炊き”アラ鍋から戴いたポン酢タレで食べるスタンダードタイプ・・・これはこれで素直に旨いですが・・・昆布醤油出汁に柚子こしょうというのが、大分らしくて私の好みでした・・・。

“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋_c0001578_9554164.jpg仕上げには“にぎり寿司”・・・。

“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋_c0001578_9555810.jpg女性陣は“生搾り”チューハイを頼んでいましたが・・・“グレープフルーツ”はこれこのとおり、天然果汁・・・。

“喰う”前“舌”後のアラ宴席(後編)・・・アラ鍋_c0001578_9562060.jpgデザートに“夕張メロン”の熟潤なオレンジ色のジューシーな甘み・・・堪能した“アラ宴席”でございました・・・(感謝、合掌)。
by project-beppin | 2007-12-30 09:47 | 美食の街
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